今夜、俺のトナリで眠りなよ
―一樹side―
すやすやと桜子の寝息が聞こえてくると、俺は身体を起こした。
桜子の前髪をかきあげて、額にキスを落とした。
めちゃくちゃに抱いてやるって思ってたのにな。
出来なかった。
「寝顔、可愛いね」と、俺は呟くとベッドから出た。
皺のついたシャツを引っ張りながら、床に落ちているフリースと掴んで、桜子の部屋を後にした。
廊下に出れば、玄関で靴を脱いでいる兄貴と目が合った。
「一樹、なんでそこから出て来てるの? それに桜子の靴が……」
俺はフッと笑うと、フリースを羽織った。
「おかえり。兄貴」
兄貴の顔が、怖くなる。俺を睨みつけて、家にあがった。
すやすやと桜子の寝息が聞こえてくると、俺は身体を起こした。
桜子の前髪をかきあげて、額にキスを落とした。
めちゃくちゃに抱いてやるって思ってたのにな。
出来なかった。
「寝顔、可愛いね」と、俺は呟くとベッドから出た。
皺のついたシャツを引っ張りながら、床に落ちているフリースと掴んで、桜子の部屋を後にした。
廊下に出れば、玄関で靴を脱いでいる兄貴と目が合った。
「一樹、なんでそこから出て来てるの? それに桜子の靴が……」
俺はフッと笑うと、フリースを羽織った。
「おかえり。兄貴」
兄貴の顔が、怖くなる。俺を睨みつけて、家にあがった。