裏表



その後、俺だけあの服を


着ているのは嫌だったから


皆に着替えてもらうことにした


怜は嫌々だったけど


しぶしぶokしてくれた


「絶対ヤバいわよ~


 あのイケメンたちがコスプレなんて!」


葵が目を光らせながら


カメラを構えている


しかもなんかいつもより張り切ってるし


『そーかー?


 別にみんな普通だと思うけど?』


俺はカッコいいとか


そういうことは何故かしら思わない


誰にしてもそういう感情は


持ったことがないからだと思う。


「あんたは今時の女子高生とはずれてんのよ!」


『ふーんあいつらがカッコいいねー…』




パシャパシャッ




『ってかその前に何でさっきから


 カメラこっちに向けてんだよ!』


「えっだって


 カッコいいからに決まってんじゃない」


『お前さ俺が猫かぶってんの


 知ってるだろ…』


俺はみんなには誰にでも優しい


王子系のキャラを作ってんのに


ニコリとも笑わない顔を撮られてもてん…

「もちろん知ってるわよ。だから


 私の【イケメンアルバム】に


 付け足すのよ」



『はぁ?イケメンアルバム?何だそれ」




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