恋 泥 棒 【短編集】
翌朝、金曜日。
いつも通りに起き、いつも通り大学に向かう。



……一つだけ違う点は、横に慣れない女の子がいる事だ。





「……そういや、君って他の人からは見えなかったりして?」

「いえ、普通に見えます」

「じゃあ俺は学生でもない女連れで学校行っちゃうイタイ奴?」

「そういう事になりますね」



くそぅ、嫌にアッサリ断言してくれやがる。




「それとも何ですか?彼女に見られたら困る、とか」

「残念な事に、彼女いない歴イコール年齢なんだよねぇ」

「……まぁ、書類に書いてあったので知ってますが」





この子の言動、割と胸が痛むな……
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