いっしょに☆鬼退治に行きませんか?
「ひっ!…っ、あ…」

私は慌てて一歩後ずさる。

「…どうした!?」

「こ…こ、ここから出たいのはやまやまなんだけど。その、っ…あの外の人だかりは何?」

「ああ、あれ?ただの野次馬だ、気にすんな」

「野次馬って…。何かあったの?」

「はぁ?オマエを見に来たに決まってんだろ」

「へ…、わたし!?」

私を見るのにあんな沢山の人が集まって来たっていうの?

訳がわからない…


「言ってる意味わからないんだけど?」

「ふーん…。
何も知らないんだ──


──“異世界から来た、桃太郎様”」




「…はい??」
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