今までの自分にサヨナラを
夢現
――ダージリンの紅茶を一口すする。
握ったマグカップは少し熱くて、私の冷え気味の指にしみ込むように熱が伝わってきた。
そして、微かに立ち上っては消える湯気を見つめて、私は小さくため息を吐く。
“養護学校の子とか!?”
あの驚いたような声が今だに脳裏にこびりついて離れない。
こんな言葉、日常茶飯事で慣れてるの。
車椅子、養護学校、そんな言葉の中にある意味も当然含めた上で、言われ慣れてる。
なのに、今回は違うんだ。
どれだけ日常をこなして洗い流そうとしても、頑固に絡み付いて流れ去らない。