今までの自分にサヨナラを
嫌というほど、お母さんの言葉が頭の中で響いてやむことを知らない。
今更になって胸をさすような痛みが何度となく襲う。
こんな時くらい騒がしい雨音で、あの言葉を一時でいいからかき消してほしい。
なのに、今の静寂はまるで、私に現実を突き付けるようだ。
反対されることはわかりきっていた。
心は折れそうだったけど、覚悟はしていたのだ。
だけど、それでもショックが大きかった、お母さんにあんなにも反対されたことは。
私は頭を抱える手に力が入って、思いを紛らわすように髪を思い切りつかむ。