今までの自分にサヨナラを
相変わらず進路指導の岸田先生は、綺麗事がお好きだ。
「えー」とか、「あー」とかイチイチつくどこかの政治家のおじさんのような喋り方も、ホワイトボードの前を無駄にふらふら歩くところも私はやっぱり苦手である。
でも、そんな私の顔もこの授業なら目につきにくいだろう。
普段は三人くらいの授業が、進路、体育、音楽、美術などは学年も関係なく三つのクラスが合同で授業を受ける。
普通の学校の教室の半分ぐらいの面積がこの授業の時は珍しくいっぱいになるから、少し怠けられるんだ。