今までの自分にサヨナラを
普通にという言葉は適切ではなかっただろう。
見かけにはさも平然さを装っているけれど、苛立ちをぶつけているだけだ。
過去問に八つ当たりなど本当に幼稚だけれど、他にぶつける場所なんて一つもない。
思えば今回に限ったことじゃないんだ。
私にとって検定の勉強ははじめから、苛立ちの捌け口でしかない。
でも、それが私には何にも変えられない大切なものなのだ。
私の障害への劣等感は、唯一これでしか埋められないのだから。
きっと、今の私からこれをとったら何も残りはしないだろう。
だから、私は劣等感を埋めるように解答欄を潰していった。