今までの自分にサヨナラを
そっと外の光を目に入れれば、紅い夕日は力強く私には眩しすぎる光だった。
そんなにも強い光なら、無駄に伸びて主張する影もろとも、私自身ごと消し去ってくれればいい。
その熱で燃え、跡形すら残さず消えられたらどんなにいいか。
でも、翳した手には血が流れ憎らしいほどに赤く見えた。
私には生きる意味もなく、生きていても仕方ない人間だというのに。
私は誰かを犠牲にして生きる最低な人間だ。
恋をする資格もないのに思い上がるのも甚だしい。
私は眩しすぎる太陽をレースのカーテン越しに見ながら、吐き捨てるように笑った。