今までの自分にサヨナラを
何度も何度も私を包んでくれた強いお母さんが、こんなにも震えて、声まで潤ませている。
お母さんにこんなことをさせたのは、まぎれもなく私なのだ。
私のことを一番に考えてくれている人に対して、私が犯したこの罪は想像以上に大きいことに今更気付く。
でも、そんな罪悪感より、今心でやっと気付けた大切なものがあった。
お母さんが、私に注いでくれている愛の大きさだ。
その愛があたたかくて、ついあついものが胸に押し寄せる。
「どれだけ心配したと思ってるの!何を馬鹿なことしてるの!」
お母さんは急に離れて怒鳴ったけど、その言葉さえあたたかい。