今までの自分にサヨナラを
どんなに睨まれても、どんなに耳がいたくても、受け流したくない。
「先生たちもずっと探してくださってたのよ。まったく、よく反省しなさい!」
畳み掛けるように怒鳴られても、心の奥では幸せが溢れていく。
ここにいる先生たち、闇の底から引き上げてくれた彼、ずっと支え続けてくれているお母さん。
みんなが、私はいらない人間ではないと証明してくれている。
「ごめんなさい――」
私は涙声で必死に発した。
伝えたいことの、少しだって伝えられていないけれど、今の私がやっと紡げた言葉だった。