今までの自分にサヨナラを
氷と太陽
――三学期が始まり、嫌でもお正月気分は吹き飛んでいった。
瞬く間に一月の全商簿記検定を終え二級に合格したけれど、問題は夏に受ける一級の原価計算だ。
浮かれてる場合じゃない。
それに卒業式の準備も始まって三学期は何かと落ち着かない。
けれど、そんな慌ただしい季節だというのに、今日は今年度最後の川商との交流会。
本当に面倒くさい。
まるで気持ちがあらわれるかのように、廊下を進む電動車椅子の速度は遅かった。
すると聞こえてきたのは、後ろから迫ってくるスピードの出たタイヤが転がる音、テンポの早い足音。