Sunset
3.自己紹介
廊下に出ると今居た部屋の扉以外はひとつしかなかった。

今居た部屋の扉以外の扉には「食堂」と書いてあった。

曲がり角を覗くとその先は「職員室」と「調理室」があった。

食堂からは何も聞こえないが、さっきの子供たちが行った先は
きっとここしかなかった。

僕はとりあえず食堂にいる子供たちに話を聞こうとした。

食堂に入ろうとしたが、扉は開かなかった。

扉の左側にはカードの挿入口があった。

僕はどこのポケットを見てもそれらしきものは入ってなかった。

ならとりあえず職員に聞こうと思って「職員室」に入った。

だが、誰も職員はいなかった。

職員室の黒板には「お見送り中」という札が出ていた。

なんのことかは分からなかったが、とりあえず人が見当たらなかったので
施設見学をしていた。

思ってたより意外と狭い。

出入口らしき場所は厳重になっていて、カードの挿入口と
職員のカードを入れるところまである。

多分、誰が誰と出ていったか分かるように、と、子供だけでは
出られないような作りになっているのだろう。

窓も触れれば警報が鳴る仕組みになっているようで
窓を開けるには職員のカードを通してスイッチで開けるようだ。

窓が開いたとしても網が張ってあるからそれが感知して警報が鳴るらしい。

何かこう見るとここは刑務所に少し似ている。
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