悪魔契約~10days~【完】
私達は繁華街に戻り、一番手頃なビジネスホテルに泊まることにした。
ベッドが2つ、テレビが1つ、そして小さなシャワールームがあるシンプルな部屋。
完全に冷たくなった体をお風呂の中で暖め、直ぐに布団の中に入った。
そうえば、悪魔さんの名前知らない。
布団の中に潜った時に気づいた。
なぜ今まで、疑問に思わなかったのだろう。と自分でも驚く。
そもそも・・悪魔に名前なんてあるものだろうか?
?マークがたくさん浮かんで眠れない私は、悪魔さんのベッドの方を見た。
寝ているの・・だろうか?
布団で顔が隠れていてわからない。
「ねえ。名前・・教えてよ・・?」
起きてるかはわからないけどとりあえず、声をかけてみる。
「・・・・」
やっぱり寝てしまったのだろうか。
返事は返ってこない。