ヘタレ王子とヤンキー姫
友達と話ながら、準備運動をしていた颯太は、一人で座り込んでいるひとを見つけた。

「あれっあいつ…。」

「あぁ前島春樹だろ?大人しいって言うより地味だよな。」

友人が相づちを打つ。

颯太は、春樹に近づいていった。

「よぉ。」

「あっ…。」

春樹も颯太に気づいた。

「同じクラスだったのか…悪い気付かなかった。」

「いいよ。僕目立たないし。」
「目立ちそうなんだけどな。」
春樹は性格はともかく、長身でスタイルもよく、イケメンの類いに入る男だった。

「そんなことないよ。」

それから、颯太の友達も集まってきて、春樹の周りにはたくさんの人だかりができていた。
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