ヘタレ王子とヤンキー姫
said HARUKI
映画が始まった瞬間に、僕はソファーに顔を埋めて隠した。
耳をふさいでも、音が少し入ってくる。
「おもしれぇ。」
「全然怖くないね。」
颯太と恵美の会話が聞こえる。
しばらくして、DVDが止まった。
「春樹、終わったぞ。」
樺音が体を揺らす。
…ナデナデがよかったな♪
起き上がってテレビを見ると、人形がドアップで怒ってる。
…これは…はめられた?
樺音がはめた?
僕を…?
あの優しい樺音が?
ママみたいに優しい樺音が?
はめた?
『ずっと一緒だよ。』
あの声は…テレビ?
…漏らしそう…。
恵美が爆笑する。
颯太も笑い出す。
…あれっ静かになった。
「春樹?」
呼んだって返事なんかしてやらない。
「目開けて気絶してる?」
もういい…。
泣いてやる。
困らせてやる。
謝っても許してやんない。
映画が始まった瞬間に、僕はソファーに顔を埋めて隠した。
耳をふさいでも、音が少し入ってくる。
「おもしれぇ。」
「全然怖くないね。」
颯太と恵美の会話が聞こえる。
しばらくして、DVDが止まった。
「春樹、終わったぞ。」
樺音が体を揺らす。
…ナデナデがよかったな♪
起き上がってテレビを見ると、人形がドアップで怒ってる。
…これは…はめられた?
樺音がはめた?
僕を…?
あの優しい樺音が?
ママみたいに優しい樺音が?
はめた?
『ずっと一緒だよ。』
あの声は…テレビ?
…漏らしそう…。
恵美が爆笑する。
颯太も笑い出す。
…あれっ静かになった。
「春樹?」
呼んだって返事なんかしてやらない。
「目開けて気絶してる?」
もういい…。
泣いてやる。
困らせてやる。
謝っても許してやんない。