ヘタレ王子とヤンキー姫
その人はいきなり僕の胸ぐらをつかんで、怒鳴った。

「桃山と別れろ!お前みたいなやつには釣り合わねぇよ。」

あぁ…この人も樺音が好きなのか。

けどさ…あんた教師じゃん。

しかもおっさんじゃん…。

ってか教師がこんなことしていいのかな。

「あっあの…。」

こんなときみんなはどうするんだろう。

「センセーじゃ無理だよ。」

後ろを振り向くと、颯太がたっていた。

「颯太(喜)!!」

「樺音は影でこそこそするようなやつは嫌いだし、第一あいつは春樹にぞっこんだ。春樹にそんな真似したら、女王の逆鱗に触れるぜ。お前には、女王直々に、制裁が下るだろう。って感じ?(笑)」

颯太はにやっと笑った。

颯太さんナイスタイミングです。

先生は、颯太をにらむと、どこかへ行ってしまった。

ってか…えっ?樺音が僕にぞっこん?

いやぁ〜僕の方が樺音にぞっこんだよ〜。

「何一人で百面相してんだよ?行くぞ。」

颯太が怪訝な顔で僕を見る。

そのまま歩き出した。

「ちょっと待ってよ〜。」

颯太を追いかけると、遠くで恵美が手を降っていた。

樺音は携帯をつついてる。

最近よくつついてるな〜。

何してんだろう。

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