ヘタレ王子とヤンキー姫
恵美は、入り口の前で颯太を待っていた。

今日は放課後デートをする約束をしていた。

「あっそう…あれっ春樹くん?帰ってなかったの?」

颯太がワケを話すと、また恵美が笑いだした。

「春樹くんナイスキャラ。」

「他人事だと思って…。」

颯太がポツリと呟いて、靴をはきかえる。

「あっ春樹くん家どこ?送ってかえってあげるよ。」

恵美の提案に、春樹は遠慮して首を降った。

「いいって。うちら友達でしょ?友達に遠慮はいらないからさ。」

春樹はそれでも断り続けたが、一歩も譲らない恵美の提案に、甘えることにした。

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