ヘタレ王子とヤンキー姫
夕飯を食べてから、適当にお菓子を食べたりしながら、やつらが現れるのを待った。

「ふぁ〜。」

「眠いのか?」

「少しね。」

「緊張感ねぇな。」

「うるさいなぁ。寝てないんだから仕方ないでしょ!呑気に寝てたやつに言われたくない。」
言われてみれば、昨日から全く寝てないな。

「樺音は平気?」

「大丈夫だ。」

時計はもうすぐ十二時を指す。

いつ現れるかわからないし、仮眠のとりようがないんだよな。

こう言うときは、空気をよんで早めに来るべきだろ。

って幽霊に言っても無理か。

本当に解決できんのか?

こんなんで。

目を閉じて、霊の気配を感じられるように、意識してみる。

…いる。

近い。

「近くにいるぜ。」

そろそろ終わりのときが、来たみたいだな。
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