ヘタレ王子とヤンキー姫
頭に小さな衝撃を感じて、春樹は顔をあげた。

自分より少し背の高い、少年が一人たっている。

どうやらぶつかってしまったようだ。

「あっ…ごめんなさい。」

「ってーな!ぶつかってんじゃねぇよ!」

「ごめんなさい。あの…退いてもらえませんか?そこ通らないと、教室にいけなくて。」

「てめぇ人にぶつかっといてどけだぁ。調子にのってんねぇぞ!!」

「なめてんのかよ!!」

彼らの目に殺気が宿る。

「ごめんなさい。」

「謝ってもおせぇんだよ。」

「死にてぇのか?」

次々と、春樹の上から罵声が降りかかる。

春樹は恐怖で、たっているのがやっとだった。
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