ヘタレ王子とヤンキー姫
樺音はニヤリと笑い、少年たちに向かっていった。

ものの数秒で彼らは、伸びていた。

「相手見てから喧嘩売れや。カスどもが。」

樺音はそういうと、一人を思いきり踏みつけた。

ウッと小さな声を出して、踏まれた少年は、気を失った。

春樹は、さらに震えていた。

ただでさえ不良が怖いのに、伝説なんて言われている人間を目の前にすれば、恐怖は、倍増するだろう。

「あっ…あぁ。」

その距離は、わずか数ミリ。

春樹はギュッと目を閉じた。

すると、頭の上にてが乗っていた。

「大丈夫か?お前、前島春樹だろ?
ヘタレでマザコンって有名な」
あまり嬉しくない伝説だが、こちらも、負けないくらいに有名人だった。
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