ヘタレ王子とヤンキー姫
春樹は袋から薬を取り出した。

病院に通うようになってから、定期的に飲んでいる。

いつもは隠れて飲んでいた。

けれど、今日はみんなの前でのんだ。

誰もなにも触れてこなかった。

「水で飲めよ。」

ジュースで飲もうとしていた春樹に颯太が声をかける。

春樹は渋々、水を取りに行くことにした。

樺音がジュースを飲み干して、ついてきた。

樺音は、紅茶にミルクとシロップを3つずつ入れていた。

「樺音って以外と甘党なんだ」

「うっせぇ。」

「樺音…僕…。」

「恵美と颯太がお前をつれてきたんだ。俺は知らねぇ。…無理に思い出すな。忘れちまった方がいいこともある。」

樺音は何かを遮るように言った。

「うん。あとでお礼言っとく」
二人は、戻っていった。
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