ヘタレ王子とヤンキー姫

春樹が急に顔を赤くして下をむいた。

「何？腹へったの？」

みんなが盛り上がっている途中、春樹のお腹がなったのだ。

「ポテトあるよ〜。」

「お菓子食べる？」

それぞれが自分の持ってきた、食べ物を春樹に差し出す。

春樹はそれを受け取って食べた。

「ありがとう。」

春樹の笑顔に、不覚にも女子全員、胸がきゅんとしていた。

「…樺音が惚れるのもわかるかも。春樹くんかわいいけいだもん。」

「確かに樺音に釣りあうのってかっこいいけいよりかわいい系だよね。」

「運命だったんじゃん？実は」

回りが口々に思いを口にする。
照れている春樹の横で、樺音は、今まで信じていなかった運命を、今はじめて信じてみようと思った。