ヘタレ王子とヤンキー姫
玄関のチャイムがなり、ドアを開けると春樹と樺音がたっていた。

「お帰り。」

「ママただいま。」

「すみません。遅くまで付き合わせちゃって。」

「春くん楽しかった?」

「うん。」

春樹は今日の出来事を、理名に話す。

「樺音遠慮しすぎ。別に無理に付き合わせてた訳じゃないんだからいいんだよ。」

樺音は照れ笑いをした。

「それに毎日ちゃんと送ってくれるし、言えば車だすのに…あっもしかしてデート気分で帰ってきてんのか?」

「へっ?いや…ちが…。」

「バーカ。」

理名はそう言って笑った。

「分かりやすすぎるんだよお前は。」

「うっ…。」

さすがの樺音も、りなの前では縮こまってしまう。

「ママ〜お腹すいた〜。」

「ちょっと待ってね…樺音上がってくか?」

「ツレ待たせてるんで。」

「そうか…気を付けていけよ。また明日な。」

「はい。おやすみなさい。」

樺音は帰っていった。

理名は夕飯を食べながら、樺音の真っ赤な顔を思い出して笑っていた。
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