リンデン氏の書棚【完】



その日もいつものように彼女は彼の家を探検していた。


色とりどりの背表紙が並ぶ本棚に彼女は目を輝かせる。


と、一冊の本がルキアの目に飛び込んできた。


背表紙が特別派手というわけでもない。


異常に分厚いわけでもない。


他となんら変わりのない本なのに、なぜか目が離せない。


彼女はその本に吸い寄せられるように近づいていく。


そしてそれを本棚から取り出した。



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