リンデン氏の書棚【完】



「うっ……」


本を開いたルキアは、苦虫を噛み潰したような顔でそう声を漏らした。


それは、その本の中身が文字で埋め尽くされていたから。


頭がおかしくなりそうな程の文字の量に、ルキアは目をしょぼつかせた。


元来長い文章を読むのが好きではない――むしろ詩や絵本が好きな彼女は、その本を閉じてしまおうかと思った。



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