夏恋~小さくて素敵な恋~
でも、汗をかいた後のジュースは本当においしかった。
もう6時半なのに、辺りはまだ少し明るかった。
帰る頃は暗いかな??
ん?
何か忘れてるような…?
「あーっ!!!」
「ど、どうした!?」
「アイス!!!」
「アイス?」
「そう!」
すっかり忘れてた!!!!
すでに6時半!
里美達どうしたかな!?
急いで連絡しようと鞄をさがす。
だけど、鞄を更衣室に忘れていることに気づく。
もう本当にあたしは!!!
何やってんだ!!!
「あ~…怒られる…。」
「藤崎達か?」
「うん…。一緒にアイスを食べる約束してたの。」
「今、連絡するか?藤崎の番号わかるぞ?」
「本当に!?」
「あぁ。」
ニコッと笑いながら携帯を差し出してくれた塚原くん。
画面にはもう奈々ちゃんの番号が表示されていた。
「ごめん、借りるね!」
急いで通話ボタンを押した。
2コール目で奈々ちゃんは出た。
[もしもし?塚原?今あんたにかまってる暇ないんだけど!]
「も、もしもし?…奈々ちゃん?」
奈[ん…?奈留!?ちょっ、なんで塚原の携帯から?]
里[えっ、奈留なの!?]
晴[奈留ちゃん今どこ!?]