夏恋~小さくて素敵な恋~


「まぁ、みんなその後解散になったんだけどね。」



奈々ちゃんの言葉に返事をしながら、やっぱり早くお礼を言いたくなった。



塚原くんが先に帰ったのと、病院の近くが家だったのも偶然だったかもしれないけど、




あたしはその偶然に救われたから。




その気持ちを、お礼を早く届けたいと思った。




帰りに、少し体育館を覗いてみようかな。




邪魔にならないように、部活が終わる頃に行けば大丈夫かな。



課外中、そんなことを考えながら過ごした。


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