夏恋~小さくて素敵な恋~


「あれ、松岡?」


飲み物を買っていたのか、手には2つのジュース。



「よかった、会えて。」



心の声がすっと出てきた。



「えっ…!なんかあった?」



あたしの言葉を聞いて塚原くんが驚いた声を出す。



自分の言った言葉を思い出しながら、顔が赤くなるのに気づく。



なに言ってんだあたし!!!



「あ、あの!この間のお礼、言いたくて…。」



そうお礼!!!



落ち着け、あたし!!!



「この間はありがとう。おかげで元気出て、お姉ちゃんも赤ちゃんも無事で、えっとだから、とにかくありがとう!」



頭の中で考えていた言葉がうまく出てこなくて、めちゃくちゃな文章になってしまう。


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