夏恋~小さくて素敵な恋~


「部活終わってから外見たら図書室の窓に松岡がいて。俺、一回図書室に行ったんだ。」



うそ…。



「声かけたけど、本に集中してて気づかなかったから。」

「ご、ごめん!!!」



も~



あたしのバカ!!!



塚原くんに迷惑かけちゃって。



「誰か待ってるのかと思ってさ。」

「大会前だって聞いて…終わった頃に行こうかと思ってたの。」

「いや、よかったよ。待たせてごめんな。とりあえず、帰ろうぜ?」

「ううん、こっちこそごめんね。」




笑顔につられて、一緒に歩く。



お礼を言いに来たのに。



逆に謝られてしまった。


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