-キミの声が聞きたくて-
「出来たよ~」
そう言って両手に皿を持つ美和と長野。
部屋にはうまそうな匂いが漂っていて、お腹がどんどん空いてくる。
「お、うまそ~~」
目がキラキラて輝く直人。
確かに、かなりうまそう。
「召し上がれ~」
フォークを手渡しながら言う長野。
長野はどうしてこの別荘のかってを知ってるんだろう……
ちょっと不思議に思ったけど、気にしないことにしよう。うん。
「「「いただきまーすっ」」」
3人は声を揃えて、美和は口パクで言ったあと、一斉に食べ出した。
「ん~!!んまい」
笑顔満開の直人に顔が綻ぶ長野。
そんな2人をみつつもスパゲティを口に運ぶ。
「…うま…っ」
これ、マジで高2が作った料理!?
美味すぎる。
スパゲティを食べる手が止まらない。
そんな俺を見て、ニコニコする美和。
……嬉しいの、かな?