-キミの声が聞きたくて-
気がつくと、額や背中にじんわりと汗をかいていた。
寝てた、のか……?
「今何時だよ……」
カチカチと音のする方をみると時計があり、その針は3時を指していた。
それから汗を拭い、部屋を出て一階へと向かった。
一階は何やら盛り上がっている。
「いやいや、すげーよ」
「えへへ♪」
何の話…??
「…まぶしっ」
真っ暗だった部屋、階段を降りるとめちゃくちゃ明るいリビング。
「…あ、陸翔起きてきた」
直人の一言に美和と長野もコチラをみる。
「……何盛り上がってたの?」
俺が明るさに馴れない目をこすりながら尋ねる。
「ん…?あぁ、コレのことかな?」
「何々、やっぱり坂井くんも欲しい?」
そう言う直人と長野が指差す先には、
「…アイス…?」
そう、長野の前には茶色のチョコレートと思われるアイスクリームが。
直人の前には緑色の抹茶と思われるアイスクリームが。
そして、美和の前にはピンク色のいちごと思われるアイスクリームが置いてあり、食べかけのようだ。