-キミの声が聞きたくて-

3人が腰かけているテーブルに座りながら、
「俺のもあんの……?」

そんな素朴な疑問をぶつけた。

コクンコクン。
そんな俺の問いかけに、向かいに座る美和が大いに頷く。

「食いたい…な?」

俺がそういうと、勢いよく立ち上がる美和。

ビビった……


それから美和はキッチンに行き、何やら冷蔵庫をあさくっている。

そして、ペタペタとスリッパを鳴らしながら美和が持って来たのは……


「バニラ……?」


真っ白なアイスクリーム。

コクンコクン。
俺に対して頷く美和。


「んで……?」
「……?」

「なんで、俺がバニラ好きなこと知ってんの…?」


俺、バニラ好きなんて言ったっけ?


不思議に思いながら、美和の応えを待った。




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