-キミの声が聞きたくて-
ちゃんと、背負う。
だから、だから………
陸翔に気持ちを伝えてもいい……?
ちゃんと、自分も大切にする。
雫に言われた通り、私が美波の分まで幸せになる。
たとえ、この恋が実らなくても。
私は、陸翔のおかげで強くなれる。
だから、私は充分幸せだから。
私は立ち上がり、バーベキューセットがある場所まで向かう。
「美和……?」
突然立ち上がった私に驚いた陸翔が声をかける。
だけど、その声も無視してバーベキューセットのもとへ向かう。
バーベキューセットのところには、私の携帯がある。
声が出せないから、言葉で伝える。
陸翔はパーカーに携帯持ってたよね?
私は携帯をとると、すぐにメールを作成する。
たった一行の、短いメール。