-キミの声が聞きたくて-


ガチャン。

扉を開けるとそこには、汗だくの陸翔。

「ごめっ…遅く…なった」
はぁはぁと息を切らしながら自分を手のひらであおぐ陸翔。


“ちょっと上がってく?”
玄関にあるホワイトボードに私がそう書き陸翔に見せると、


「いいの…?」

ビックリしている陸翔。

“お昼ご飯、食べていって”
「マジ……?」

一瞬、嬉しそうな顔をする陸翔。
期待しちゃうよ……


“美味しく出来るかは分からないけどね”
そう書きながら笑みをこぼすと、陸翔は「そりゃ楽しみだ」って笑った。

今気づいたけど……
陸翔、着替えてる。


TシャツにGパン姿というなんともラフな格好なのに、こんなにもカッコいいのは何でだろう……


あ、そっか。
陸翔だからか。

……なんて。
舞い上がっちゃうよ。





< 145 / 203 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop