-キミの声が聞きたくて-
美和side




行き交う人たちの流れに逆らえなかった私たちは、手を、離してしまった。



陸翔………!!!



そのまま人ごみに揉まれ、陸翔と私は反対側にいってしまった。





信号は赤になり、私と陸翔は見つめあう。

お互いに、目を逸らしてはいけない気がして。



信号を渡りきった陸翔。
信号を渡りきれず、先ほどの場所に戻ってしまった私。





目の前ではたくさんの車やバス、バイク、トラックなどが行き交う。





そして、大きなバスが目の前を通過する。

一瞬だけ遮られた視界。

バスが通り過ぎた後、すぐさま陸翔を見る。






ドクン。



心臓が大きく脈打つ。





頭がだんだんと冷たくなるような感覚に襲われる。







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