-キミの声が聞きたくて-
「ちょ…美和……?」
雫は涙を溜めている。
「わかってる。許してもらおうなんて、考えてない……」
目を真っ赤にしている夏美。
「……“陸翔が目を醒ますまで”許さないから。」
私の一言に、夏美はもっと泣いた。
雫も、水野くんも驚いていた。
「……だから、陸翔が目を醒ましたら、1からやり直そ…?」
「ほ…っ…本当にいいの…?」
「うん。夏美が、私を大切に思ってくれてるなら、私だって夏美を大切にする」
「う…っ…ありがとう…」