-キミの声が聞きたくて-
*毎日の日課*
それから、夏美と別れて病院へと向かった。
病室に着くとそこには、陸翔のお母さんの山城……翠さんがいた。
翠さんは私たちに向かってにこりと微笑んだ。
「こんにちは」
私が挨拶をすると、水野くんと雫も翠さんに“こんにちは”と挨拶をした。
「こんにちは。皆さん、陸翔の友達?」
「「は、はい!」」
雫と水野くん、息ピッタリ。
「そう。いつも陸翔がお世話になってます。陸翔の母です」
「わ、私、坂井くんの友人の長野雫です」
「お、僕は水野直人です。」
「水野直人くんって、中学校の?」
「あ、はい。陸翔、くんとは中学から一緒です」
「やっぱり。陸翔、いつも嬉しそうにアナタの話をしてたわ」
そんな風に、病室とは思えないほど盛り上がってしまった。