-キミの声が聞きたくて-
「それからね…それからっ……」
ねぇ、陸翔。
早く起きてよ。
いい加減、目を醒ましてよ。
私、ずっと待ってるのに。
陸翔はずっと眠ったまま。
「早く、起きてよ…………………」
翠さんも、水野くんも、雫も、クラスのみんなも、先生も…………私も、ずっと待ってるから。
いつ、起きてもいいんだよ。
だから、早く起きなよ。
「き、今日はね、好い天気だよ」
私は涙を拭いながら、陸翔に話しかける。
今日は夏真っ盛りな暑さ。
日差しも強く、太陽はギラギラと照りつけている。