-キミの声が聞きたくて-
やっと、やっと聞けたのに――――……
俺、もうだめかもしれない。
ごめんな、美和。
こんな頼りない彼氏で。
「陸翔っ!陸翔っ!」
俺の名前を呼ぶ、愛しい声が聞こえる。
その声が、ずっと聞きたかった。
名前を、ずっと呼んで欲しかったんだ。
だけど、俺の名前を呼ぶ美和の顔が見れなくて残念。
目、開かないや。
まぶたが重くて仕方ない。
眠たくて、仕方ない。
ごめん、美和。
……………疲れちゃった。
俺、ちょっとだけ寝るね。
すぐに、起きるから。
それまで待っててね………?