-キミの声が聞きたくて-
ガラガラ。
教室に入ると2、3人くらいしか居なかった。
もちろん、その中に陸翔がいるワケもなく。
少しガッカリしながらも、そりゃそうかと納得し席に着いた。
すると、
ガラガラガラっ
教室の扉が勢い良く開いた。
私はバッと扉の方を見る。
すると、
「はぁ…はぁ……」
息を切らしながらこちらに歩いてくる陸翔。
そして、陸翔は私の前にある彼の席に座った。
「ふぅっ……おはよ」
そう言って右手を頭の位置くらいに挙げ、私を見つめる。
ハイタッチめいた事。だよね。
私はポスッと陸翔の右手に左手を重ねる。
触れ合う手と手。
陸翔の手が触れてる場所が熱い。
陸翔の見つめる顔が熱い。