-キミの声が聞きたくて-
美和side


私は雨が苦手。

と言うか、嫌い。


6月、梅雨に入り雨が降り出すたびに、胸がギュッと締め付けられるような感覚に襲われる。


まるで私に、





“忘れさせない”





そう言ってるみたいに。


忘れるなんて、出来ない。

私は、一生忘れちゃいけないの。



ザーーっ

雨音の中で、かすかに声が聞こえる。


《美和~!!》

《あははっ!美和ってば~》


























《美和………信じてたのに》



















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