-キミの声が聞きたくて-
ズキン。
頭が痛くなる。
“美和………信じてたのに”
その言葉が頭の中でエンドレスに流れる。
助けて、助けて、助けて。
私は頭を抱えて、目をギュッと瞑っていた。
「美和……?」
突然、頭上からハスキーで透き通る、でも優しい声が聞こえた。
バッと目を開けると、陸翔が心配そうに私を見ていた。
「大丈夫、か…?どっか、痛い?」
頭を優しく撫でてくれる陸翔。
ブンブン。
私は首を横に振った。
そして、
“大丈夫”と口パクで伝えた。
すると、
「本当に…??無理、すんなよ」
陸翔はそれだけ言うと、頭をポンポンと優しく撫でてくれた。
そんな陸翔に胸が、心が、身体が。
暖かくなった。
ありがとう、陸翔。