-キミの声が聞きたくて-
*聞かされた過去*
翌日。
家を早く出た俺と直人は登校中に出会ったため、一緒に学校向かった。
「いつも通りで…いいんだよな…??」
直人が困ったように笑う。
「それが…1番だろ…?」
俺も直人に笑いかけた。
大好きな人に笑顔になってもらいたい。
そのためにも、俺たちから“笑顔”を広げよう。
そう考えたんだ。
「よし、頑張ろうな!!陸翔っ」
「おぅ」
直人は少し天然なところがある。
そこが女子のツボらしいんだけど。
俺は何度も天然な直人に救われた。
だから、美和や長野も直人の力で。
ううん。
俺と直人の力で、救いたい。
今なら、過去が聞けるかもしれない。
俺は密かにそう思っていた。