-キミの声が聞きたくて-
§たくさんの“ありがとう”§
*笑って*
それから俺は学校を飛び出した。
授業なんて関係ない。
別に分からないとことかないし。
俺は長野に教えられた通りの道を全力疾走する。
これでも足、早いんだからな……!!!
ひたすら走った。
美和の家は近いのか、5分で着いた。
ってかココ、俺の家近くね!?
そんなことを考えながら1つの家の前で立ち止まる。
「ここ…だよな。デカい…なぁ…」
予想を超える大きな家に若干腰が引けたけど、俺は勇気を振り絞って一歩、また一歩と玄関に近づく。
「ふぅ…」
一度呼吸を改めて、インターフォンに向かう。
そして、
“ピーンポーン”
チャイムを鳴らした。