-キミの声が聞きたくて-
美和side


あの日、陸翔に告白された日。

雫からメールが届いていた。

“あんたの事だから、「美波が幸せになれなかったのは私のせい」だの「私だけ幸せになるなんて出来ない」だの、考えてるんでしょう?”


見透かされていた。

やっぱり、雫には適わない。
そんな風に思った。


“美和、あんたバカだよ。
そんな事、もう気にしなくて良いんだよ……?
美和は、幸せになって良いんだよ……
美波に、気を使うことない。
今ならまだ間に合うから。
坂井くんに気持ち、伝えるべきだよ”


雫にそう言われ、胸につかえていた何かが取れたように……

思いが溢れ出した。



伝えたい………
伝えたいよ………

陸翔に。
だけど、本当に良いのかな……?



もしかしたら、陸翔の気持ちは変わっているかもしれない。


そうだよ。
もう、私なんかのこと好きじゃない可能性のほうが大きいじゃん。


そんな風に悩んでいると、あっという間に一週間が経ってしまっていた。






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