-キミの声が聞きたくて-
「それって…俺もかな??」
自分を指さしながら、直人に尋ねると
「ははは…なに言ってんだよ。長野たち、“坂井くんと水野くんと…”って言ったんだぜ?目の前にいんのは俺なのに、陸翔の方が先に名前出てきたしな」
そう言ってまた笑う直人。
美和、俺と一緒に遊びたいって思ってくれたのかな……?
「だいたい、女子2対俺1とか無理だろ(笑)」
そう言って俺の肩を何度もたたく直人。
「いてぇよ…」
俺はそうつぶやきながらも、嬉しい気持ちが大きすぎて、全然いたくなかった。
……俺も嬉しいけど、
直人も嬉しいよな、そりゃあ。
直人だって、長野と遊べるの、嬉しいよな。
早く、夏休みにならないかな。
そんな風に考えながら教室に入った。