Sweet Chocolate Kiss(短編)
亀さんみたいにうずくまってる状態から抜け出して。
ベッドの上にちょこんと正座をして逸都に向き合う。
相変わらず逸都は窓の外を見つめたまんま、私には視線を合わせてはくれないけれど。
「今の…ほんとう??」
そう訊ねると
「ふん。お前はバカか。
1回しか言わねぇっつっただろーが。もう言わねぇ。」
そう言って、逸都は私の頭をペシンと叩く。
「だ、だってサラッと言ったからよく聞こえなかった!!」
「はぁ!?」
「アンコール!!
もう一回だけお願いします!!」
そう言って。
三つ指をついて私は逸都に深々と頭を下げてお願いをする。
なのに……
「イヤだ!!
絶っっ対に言わねぇ~っ!!!!!」
逸都はかたくなにNOというばかりで中々Yesと言ってはくれない。
「1回だけって言ったろ!?」
「あんなの告白じゃなくて不意討ちじゃない!!
もう一回だけでいいから言ってよ~!!」
「アホか!!あんな恥ずかしいコト2回も言えるか!!」