Sweet Chocolate Kiss(短編)
そしてゆっくりと体を離すと…
トロンとした甘い目をした逸都と目が合う。
そんな逸都の目を見たのは初めてで。恥ずかしくなってバッと顔を背けると
「逃げんな。」
私の顔は俺様逸都に両手でギュッと包まれる。
そして突然、
「ちょこ、覚悟しろよ??」
と言って何故か逸都はイジワルく微笑む。
――な、なんかイヤな予感がするっ!!!!
その逸都の笑顔にいいようのない恐怖を感じて身をよじると
「ったく!!ちょこのクセに生意気だ!!」
私はアッという間に逸都に両肩を肩をグッと掴まれ、力づくでベッドにドサリと押し倒されてしまった。
――え、えぇっ!!??
あまりに突然の状況に驚いて、なんとかここから逃げようと体をバタつかせていると
「さっきのキスは今までの“幼なじみな俺たち”とサヨナラする為のキス。」
逸都はそう言って。
少し大人な顔をして微笑んだ。