Sweet Chocolate Kiss(短編)
「だけど今度は…恋人同士としてのキス…な??」
そう言って。
逸都はとろけるように優しい目をして私の唇をサラリと奪う。
触れるだけの爽やかなキス。
幼なじみじゃない、
男の子としての逸都の顔にドキドキする。
「逸都…大好き…。」
逸都の頬を両手で挟んで。
誰よりも愛しい彼にそう呟くと。
逸都は私を抱きしめたまま、ドサリと私に体重を預ける。
そしてギュゥッと強く強く抱きしめると
「アホか。
俺の方がもっと好きだっつーの。」
俺様で
鈍感で
バスケバカの優しい王子様は…、真っ赤な顔をしながらそう呟いた。